◆ 元の意味(古代)
草木が盛んに茂り上方へ伸び続けるさま。母の姿に由来し、生命が繰り返し生まれ出る意。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
mai
画数
6画
成り立ち
形声
部首
毋(なかれ)
分類
常用漢字
髪飾りをつけた母の象形に由来し、繰り返し豊かに実る生命のリズムを表す字。
ORIGIN
『説文解字』毋部に「毎、艸盛上出なり。屮に从ひ母聲」とあり、許慎は草木が盛んに繁り、上へ上へと伸び出る勢いを字義の中心に置いた。字形は上部の「𠂉(髪挿しを表す符号)」と下部の「母」から成り、髪を結い飾りを挿した成熟した女性、すなわち母を象る。白川静『字統』はこの字を「母」と同源の象形と捉え、母が次々と生命を生み続ける姿、すなわち反復・継起の観念がそこから生まれたと説く。藤堂明保『漢字源』は声符を「母(マイ・ボウ)」とし、「次々と生まれる」「いつも変わらず」という意味の核を「ME(継ぐ・連なる)」音に求めた。古文では「毎」と「母」がしばしば通用し、金文では母に冠を加えた形で書かれる例が多い。やがて「ことごとく」「そのたびごとに」という副詞的用法が定着し、漢代以降は「毎日」「毎歳」のように時間の反復を表す語として広く用いられるようになった。日本でも『万葉集』に「年毎(としごと)」の用例が見え、四季の循環を慈しむ感性と結びつく。命名にあたっては、母性と繰り返しの恵みを宿す字として、絶えず満ち続ける豊かさ、変わらぬ誠実さを象徴する。
構成要素
𠂉(髪挿し)+母。髪飾りをつけた成熟した女性の象形。
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
草木が盛んに茂り上方へ伸び続けるさま。母の姿に由来し、生命が繰り返し生まれ出る意。
そのたびごと、いつも、各々。反復・継続を表す副詞として用いられる。
★絶え間ない恵みと母性的な慈愛、変わらぬ誠実さを願う字。日々を丁寧に重ねる人へ。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。